アートと企業の関係

2011年、Twitterが爆発的な人気を呼んだころ。
企業はこぞってアカウントを作りました。

その時評価されたのは企業の「中の人」がつぶやく「ゆるいアカウント」でした。
ギャグを言ったり、プライベートをさらしたり、時には企業の中の人同士が絡んで、
どんどん面白いコミュニティを作り上げていました。
企業とは、常に定型文しか返さない存在である…その価値観が覆された時、
爆発的なブームが起こったのです。

会社員である担当者にファンができ、
その人が看板となり、「企業イメージ」を変え、
新たなファンを獲得したのです。

Twitterが落ち着いてからは、企業広告が話題になりはじめました。
ネット民に訴えかけるユニークな広告が増え、
「バズらせる」ことが企業にとって重要になりました。

ユーザーはいつしか「わたしたちの味方」で居てくれる企業に
親近感を抱くようになりました。
私達の気持ちをわかってくれる、私達の声を拾ってくれる、
私達の要望に応えてくれる…
「神対応」という言葉も、この頃出来たものです。
ただ、マニュアルに沿って定型文を返すだけではない、
「私達の気持ちをわかってくれる」対応が評価され、
企業イメージをどんどんアップさせていきました。

さて、ここからが本題です。
我々は、ArToneを使って、新しい事例を作りたいと思っています。
「あの企業、カッコいいことやってんな」
「面白いことしてるじゃん!!」
「へぇ、こういう一面もあるんだ」と
ユーザーに思わせる、新しい事例を作ろうとしています。
そのためには、単にユーザーに迎合するだけのコラボレーションではいけません。

皆さんもとっくに知っているはずです。
「企業は提案する側。ユーザーは受け取る側」という時代は終わっているし
「企業は発注者・クリエイターは受注者」という価値観も、
どんどん古いものになっていると。
企業のお客様である「ユーザー」は、インターネットというメディアを持つ発信者となり、
YouTuberやブロガー、Instagrammerという強いカリスマ性を持つ発信者も増えました。

でもそれでも「有名な人に絡んでもらう」だけでは結果はでなくなってきている。
なぜなら「企業が雇ったひとは、仕事で嘘をついている」と思われてしまいがちだからです。
有名人にレビュー動画を作ってもらった。
発表会に呼んでインスタにアップしてもらった。…それだけでいいんでしょうか?

一番もったいないのは、企業が、
その現場の人間がプロダクトにかけた大量の情熱が、誰にも伝わらないことです。
現場にいる人間が伝えたい魅力、開発した人の想いを
どうやってユーザー(消費者)に伝えていくか、
一番大切なのはココのはずです。

私たちが目指すのは、アーティストも会社員も、
開発現場も、ネット民もプロデューサーも、
みんなが輪になって楽しめる世界です。
一緒になって「おもしろがれる」世界です。
だって、開発現場の人間だって、他の企業のユーザーです。

誰もが、インターネットを使って発信できるメディア側の人間で、
明日からアーティストになれる、それが今の世界なんです。

だから、それぞれが、それぞれの得意なことで、
自分も、相手も、第三者も楽しいことをするのが良いんです。
その結果、お金が回って、イメージがよくなって、
心から好きになってくれるファンができる。
顧客のデータを買うのではなく、顧客から担当者が、
その声を直接聞き、顧客の作ったものから発見をし、
それをまたフィードバックして、開発に繋げていく。
作り手、売り手、買い手ががっちり手を組んで、
風通しの良い世界ができたら、こんなにHappyなことはないはずです。

私たちは、日常にちょっとしたアートの「ざわざわ」を起こしたい。
「何これ面白いんだけど!」とか「これいい!超好き」とか「ウケるー!」とか、
そういうものをギュッて詰め込んで展示したら、化学反応が起きて、
めっちゃ面白いことになるんじゃないか、と思っています
。その企画は、どんなものでもいいんです。
こどもがごっこ遊びをして楽しむ時のように、
面白い遊びを見つける時のように、柔軟な発送で
、斜め上の仕掛けをして、人を笑わせて好きになってもらえばいいのです。

この世界に、面白さをもって、
カウンターパンチを食らわせようぜ、しかも仕事でな!!!
というのが、私たちの考え方です。

2018年度、初回のArTOneにご協賛
ご協力をいただきました企業の皆様、本当にありがとうございます。
ぜひ、一緒に楽しみましょう!!

総合プロデューサー 弓月ひろみ